FXの騙しとは?騙し回避方法は?

FXの騙しとは?騙し回避方法は? FXの解説

FXで何度も「ここで反発するだろう」と信じてエントリーしたのに、すぐに逆行して損切りになる……。
そんな騙しに何度もやられて、「もう信じられない」と感じていませんか?

本記事では、FXにおける「騙し」の正体や種類、よくあるパターン、そして初心者でも実践しやすい回避方法を解説します。

チャートを読む目を養い、騙しを避けた堅実なエントリー戦略を立てるヒントが得られます。

私自身も「反発ラインで入ったのに即損切り…」を何度も経験し、苦しみました。
ですが、だましを見抜く視点を取り入れることで、無駄なエントリーが激減しました。

その実体験をもとに、初心者の方にもわかりやすい「だまし対策」をお伝えします。


FXの騙しとは?どんな仕組み?

FXの騙しとは?どんな仕組み?

騙しとは「一時的なブレイク」で逆方向に動く現象

FXにおける「騙し(フェイク)」とは、一見ブレイクアウトしたように見えて、その後すぐに価格が逆方向へ戻る現象です。

多くのトレーダーが、サポートラインやレジスタンスラインのブレイクを合図に売買を仕掛けます。

しかし、機関投資家や大口トレーダーはこうした「注文が溜まりやすいポイント」を逆手に取り、価格を一時的に突破させてエントリーを誘い出し、その後に反対方向へ大きく動かすことがあります。

たとえば、ドル円のチャートで145円のレジスタンスを上抜けた瞬間にロングエントリーしたとします。
ところが、実際はその動きが騙しで、数分後には急落し、損切りを余儀なくされる…というケースです。

「ブレイク=正解」と決めつけて飛び乗ると、騙しに引っかかるリスクが高まります。
ブレイク後の「ローソク足の確定」や「出来高の増加」など、他の要素と組み合わせて判断することが大切です。


騙し上げ・騙し下げとは?具体的な動き方


「騙し上げ」は一時的に価格を上昇させて買いを誘い、反落するパターン。「騙し下げ」はその逆です。

こうした騙しは、特に東京時間の午前中や重要な経済指標発表直後に発生しやすく、相場の方向性が定まっていない時間帯に目立ちます。

朝9:00、前日の高値を一瞬だけ上抜けて陽線をつけたが、その後すぐに陰線が連発して下落トレンドへ転換した…というケースは典型的な「騙し上げ」です。

騙しは「動き出し」に見えて実は罠ということが多いため、飛び乗らずに様子を見る判断力が必要です。
特に、1回目のブレイクではなく2回目を狙う戦略が有効なこともあります。


FXの騙し上げとは?

FXの騙し上げとは?

騙し上げとは買いを誘ってから落とす戦略的な罠

騙し上げとは、一時的に価格を急上昇させて多くの買い注文を誘い、その後に一転して下落させる市場の動きです。

特定の高値ライン(レジスタンス)をブレイクすると、個人投資家は「トレンドが始まった」と考えてロングで飛び乗ります。

しかし、これを利用した大口勢が、意図的に買いを集めておいて一気に売りを浴びせ、反転させるというパターンが多く見られます。

ドル円が重要な高値(たとえば146.00)を超えてきたのでロングしたが、その後わずか数分で145.50まで急落し、損切りになった。これが騙し上げの典型です。

「上抜けたからロング」は危険な思考。騙し上げを避けるには、ブレイク後のローソク足の実体確認や出来高の伴った動き、2回目のトライなどを条件に加えることが有効です。


騙し上げが発生しやすいタイミングとは?

騙し上げは、東京時間の寄付き直後(9:00前後)や、重要経済指標発表後に頻出します

この時間帯は市場参加者が増える一方で、まだ方向感が乏しいため、大口が仕掛けやすいタイミングです。

特に東京時間では、仲値前の注文や日経平均の動きに連動して一時的な上昇を見せることも。

9:00過ぎに一気に上昇 → 9:30には全戻ししている…といった形が典型。動きの速さと出来高の薄さに注意が必要です。

時間帯×出来高×レジスタンスラインが揃ったときは、ブレイク後の反動にも備える意識が重要。
エントリーは1本目ではなく2本目以降を狙うことで、騙しを見抜く精度が高まります。


FXのレンジブレイクの騙しとは?

レンジブレイクのウソの動きに要注意

レンジを上抜け・下抜けしたように見えて、すぐにレンジ内へ戻ってしまう動きは「レンジブレイクの騙し」です。

FX市場では、一定範囲(レンジ)での価格推移が続いた後、どちらかに大きく動き出す瞬間を狙うトレーダーが多く存在します。

その心理を逆手にとって、一瞬ブレイクさせて飛び乗らせた後にすぐ反転するのが、騙しの典型パターンです。

ドル円が145.20〜145.80のレンジを作っていたが、145.80を超えて145.95まで上昇。
その後、急落して145.30まで下落。
ブレイクで買ったトレーダーがロスカットされる展開に。

「ブレイク=即エントリー」は危険。実体での確定足や戻りがないかの確認を待つ慎重な判断が有効です。


「ローソク足のだまし」パターンにも注目

ブレイクに見えても、ヒゲだけの抜け=騙しであることが多いため、ローソク足の形にも注意が必要です。

特に1本足や5分足などの短期足では、ヒゲでラインを超えたように見えるけれども、実体は抜けていないことが頻発します。
こうしたケースでは、次の足で戻ってきて含み損になりやすい。

レンジ上限に到達 → 長い上ヒゲが出現 → 次の足で陰線 → やっぱり抜けなかったという騙しブレイクの典型。

「ヒゲで抜けた=まだ様子見」「実体で抜けた=エントリー検討」というように、足の形で判断基準を作ることで騙しを回避しやすくなります。


FXの騙し回避方法は?

FXの騙し回避方法は?

ローソク足の確定を待つ

ラインブレイクやパターン完成の確定足を待つことが、騙しを回避する最もシンプルで強力な手段です。

FXでは、「抜けたように見えたけど確定前に戻った」というパターンが非常に多いため、確定していない足では判断しないルールを設けるだけで精度が向上します。

サポートライン下にヒゲが出ても、実体がライン上で確定したらエントリー見送り。
これだけでも多くの損失を防げるケースがあります。

「確定足で判断」は騙し回避の第一歩。とくに1時間足や4時間足での判断は信頼性が高くなります


「複数の根拠」で絞り込む

1つのシグナルに飛びつかず、複数の根拠が重なるときだけトレードするのが鉄則です。

移動平均線ボリンジャーバンド水平線、ローソク足パターンなど、複数の根拠を組み合わせることで「だましの確率」を下げられます。

たとえば、「レンジブレイク」+「MACDゴールデンクロス」+「高出来高」のように条件が重なれば、信頼度は高まります。

2つ以上の根拠が重なる場面以外は様子見というルールが、安定した勝率を支えます。


ラインの少し外に逆指値を置く

反発ラインやレンジ上限の少し外に逆指値を置くことで、ヒゲだけの騙しを回避できます。

ラインぴったりの価格は、騙しで狩られやすいゾーン。
少し上(下)にずらすことで、不要な損切りや早すぎるエントリーを避けられます。

レンジ上限が145.80なら、買いの逆指値を146.05に置く → ヒゲだけの抜けには反応しないため、より強い本物のブレイクだけを狙える。
ラインの内側=罠ゾーンを避け、ライン外側で仕掛けることで、騙しの罠にハマりにくくなります。

こちらで過去のチャートを確認できます。↓↓

出典:TradingView|高機能チャートでダマシを回避する視点を養う
https://jp.tradingview.com/

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だましに引っかかった後のリカバリー方法は?

だましに引っかかった後のリカバリー方法は?

まずは即撤退が鉄則|損切りで被害を最小限に

騙しに遭ったと気づいたら、感情的に粘らずすぐ損切りが基本です。
「戻るかも…」と期待して放置すると、損失は想像以上に膨らみます。

シナリオ崩壊を感じた時点で潔く手仕舞う判断力が大切です。

逆方向に乗る「リバースエントリー」戦略とは?

だましは一時的なブレイクで、すぐに逆方向にトレンドが走ることもあります。

この裏返りに注目し、反転を確認してから逆方向に入るのがリバースエントリー戦略です
ただし、感情任せのナンピンと混同しないこと。明確な根拠が必要です。

リカバリー前にすべき「メンタルとロジックの確認」

一度のだましで焦ってリカバリー狙いのトレードを繰り返すと、さらに傷が深くなります。

リカバリー前に「なぜ騙されたか?」を冷静に分析し、感情が落ち着くまでポジションは控えるのが吉。

手法の見直しや過去の失敗分析を経て、次に活かせるトレード計画を立てましょう。


FAQ|よくある質問と回答

Q1:FXで騙しに遭ったらすぐ損切りすべきですか?

▶︎ A:はい。迷わず損切りすることで損失を最小限に抑えられます。

騙しに気づいても「戻るかも」と期待して引っ張るのはNG。
シナリオが崩れた時点で即撤退を徹底しましょう。


Q2:騙しが起きやすい時間帯や相場環境はありますか?

▶︎ A:東京市場の寄付き・欧州初動・重要指標前後は騙しが多発しやすいです。

特に値動きが薄い時間帯や、明確なトレンドがないレンジ相場では要注意。
ブレイクに飛びつかず、実体の確定や出来高の確認などで騙し回避を心がけましょう。


Q3:初心者でも騙しに強くなるコツはありますか?

▶︎ A:チャートパターンやラインのだましパターン”を事前に学ぶことです。

よくある「一瞬抜けて戻る動き」など、騙しの定番パターンを知ることが防御の第一歩。
過去チャートを見て、“騙しに見えるポイント”をピックアップしておくのもおすすめです。


まとめ|騙しに惑わされず、ルールで守るトレードを

FXにおける「騙し」は、トレンド転換やブレイクの見せかけによって、トレーダーが誤った判断をしてしまう現象です。

特に、レンジブレイクやサポート・レジスタンス付近で発生しやすく、初心者ほど騙しに飛びつきやすい傾向にあります。

しかし、騙しは完全に避けることはできなくても、ルールで最小限に抑えることは可能です。

たとえば:

  • ブレイクで飛び乗らずローソク足の確定を待つ
  • 損切りポイントをあらかじめ明確に決めておく
  • 過去の騙しパターンを分析して学習する
  • トレード後に「振り返り」をして改善点を洗い出す

といった行動が、騙し耐性のあるトレーダーへの第一歩です。

こちらの記事もご覧ください。

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